SOARISTO工房 Logo
BLITZスーパーサウンドブローオフバルブの取付
'04/05/23初版,'04/05/30更新

[はじめに]

 久しぶりに、エンジン系のパーツをDIYしてみました。

 ターボエンジンのお手軽チューンパーツといえば、やはりブローオフバルブですね。そうです、SILVIAやSKYLINE(のGT-S)のお兄サン達が、「プシューン!」とか「パシューン!」とかいわせてブイブイ走っている、例のパーツです。0xF9C7

 元々は、エンジンを保護するためのパーツでしたが、その“快音”が人気を呼んで、いまではファッション的な意味合いで取り付けているクルマが多いようです。

 「なぜにいまごろ?」という話もありますが、実は、ブローオフバルブをARISTOに取り付けると、“とあるリスク”が発生するため(後述)、これまで取付を躊躇していたのでした。

 しかし、哀しいかな、実験屋の端くれとしては、リスクがあるといっても試してみずにはいられません。ちょうど値段も手頃になってきたため、「物は試しに」ということで、取り付けてみることにしました。

[ブローオフバルブについて]

 エンジン系のパーツは、これまでBLITZさんを中心にコーディネートしてきたため、今回もBLITZさんの「スーパーサウンドブローオフバルブDD」(長い)を取り付けることにしました。

[写真1]
blowoff_dd01.jpg

 キットは、M/C後用で、購入する際にも「M/C前には付きませんよ」と念を押されたのですが、品番をよく見たら、Supra(JZA80)と同じではないですか。「エンジン(2JZ-GTE)が同じなのに付かないはずがない」ということで、「まぁなんとかなるでしょう」という安易な考えの下、即決してしまいました。0xF9C7

 購入後に確認ししたところ、やはりJZS161とJZA80は、パッケージを共用していました。JZA80は、M/C前とM/C後の区別が無いのに、JZS161は、M/C前は適用外となっているのはなぜでしょう。(単に、実車での検証が取れていないからでしょうか)

 BLITZさんのブローオフバルブは、好みに応じて2つの形状のファンネル(過給気の排出口)を選択することができます。

[写真2]
blowoff_dd02.jpg
  • 「デュアルファンネル」を取り付けた状態です。(写真2)
  • カタログの謳い文句には、「新開発したデュアルディスチャージポートを取り入れ、ワイドレンジな流量にも対応したキレのあるサウンドを演出」とあります。
  • バルブとファンネルとの間には、遮る物が何も無いため、かなりの“快音”が期待できそうです。
 
[写真3]
blowoff_dd03.jpg
  • 「サスパワーファンネル」を取り付けた状態です。(写真3)
  • カタログの謳い文句には、「SUS304ボディでおなじみのサスパワーエアクリーナーをファンネル部に採用し、ファンクション(機能)とルックスの要素を兼ね備えた」とあります。
  • すでに、BLITZさんの「サスパワーエアクリーナー」を取り付けているため、こちらを選択することにしました。

 キットには、サージタンクからの配管を接続する黒いホースが付属されていますが、少し地味(?)なので、耐久性とファッション性を兼ねて、SARDさんのシリコンホースで代替することにしました。

[写真4]
blowoff_dd04.jpg
  • 今回購入した、SARDさんの「レーシングシリコンホース」です。(写真4)
  • φ6mmのものと、φ4mmのものとがあり、場所に応じて使い分けます。
    (今回は、φ6mmのものを使用します)
     
    品名品番標準価格(税別)購入価格(税込)備考
    レーシングシリコンホース φ6mm750712,900円2,394円ブリスターパック φ6×2m
    レーシングシリコンホース φ4mm750771,800円1,512円ブリスターパック φ4×2m

[ブローオフバルブの取付]

 ブローオフバルブの取付は、比較的簡単です。基本的には、純正の「エアバイパスバルブ」を取り外し、代わりにブローオフバルブを取り付けるだけです。

[写真5]
blowoff_dd05.jpg
  • 純正の状態です。(写真5)
  • 写真中央に見えるのが、「エアバイパスバルブ」です。
  • エアバイパスバルブの左側のパイプは、エアインテークへの配管へ(タービンのIN側へ)、右側のパイプは、インタークーラーへの配管へ(タービンのOUT側へ)、それぞれ繋がっています。
  • エアバイパスバルブの頭に繋がっているパイプは、サージタンクからの配管に繋がっていて、サージ圧を引き込んでいます。
 
[写真6]
blowoff_dd06.jpg
  • エアバイパスバルブを取り外します。(写真6)
  • エアインテークへの配管には、ゴムキャップを被せ、クランプで固定します。
 
[写真7]
blowoff_dd07.jpg
  • ブローオフバルブを、付属のステーを使って固定します。(写真7)
  • ブローオフバルブの配管と、インタークーラーへの配管とを、純正のゴムパイプを使って接続します。
  • ブローオフバルブとエアインテークへの配管とが干渉しないよう、ステーの取付角度を適切に調整します。
 
[写真8]
blowoff_dd08.jpg
  • ブローオフバルブの頭の配管と、サージタンクからの配管とを、φ6mmのシリコンホースを使って接続します。(写真8)
  • エンジンを掛け、各部からエア漏れがないかどうかを確認します。

[ブローオフバルブ取付によるリスクについて]

 ブローオフバルブを取り付けることによって発生するリスクについてお話しする前に、まず、そもそもの「ブローオフバルブの役割」についてお話しすることにします。

 純正では、ブローオフバルブと同じような役割を持つパーツとして、「エアバイパスバルブ」というものが装着されています。このエアバイバスバルブは、その名のとおり、“ターボチャージャーによって過給された空気(過給気)を、バイパスさせる”という役割があります。もう少し細かくいうと、タービンのOUT側から(インタークーラーへの配管から)、タービンのIN側へ(エアインテークへの配管へ)、過給気を還流させます。

 ここで、「どのような状態になった時に、過給気をバイパスさせるのか」という点がポイントとなります。

(まだ考え中です)

 さて、そろそろ本題に入ります。前述のように、なかば“強制的に過給気を排出すること”によって発生しうるリスクについて、お話しします。

 ARISTO(JZS161)に搭載されている2JZ-GTEエンジンには、非常に高度なエンジンマネジメントシステムが採用されています。しかし、“強制的に過給気を排出する”という、(エンジンマネジメントシステムにとっては)想定外の条件に落とし込むことによって、(ドライバーにとっては)予想外の事態が引き起こされることになります。

(まだ考え中です)

 走行中にエンジンがストールすると、具体的には、

  1. エンジン警告灯が一斉に点灯する。
  2. アクセルを踏んでも加速しなくなる。(当たり前ですが)
  3. ステアリングの動きが重くなる。(パワーステアリングの動力が失われるため)
  4. ブレーキの効きが弱くなる。(ブレーキブースターの動力が失われるため)

という事態が発生します。

 すべてのエンジン警告灯が一斉に点灯するだけでもかなりビビリますが、初めてエンジンストールを経験すると、一体何が起こったのか、まったく分からない状態になります。
(勇気ある方は、是非一度経験されることをお勧め(?)します)0xF9C7

 冗談で済めば良いのですが、冗談では済まされない事態に直面することもあります。

(まだ考え中です)

 ということで、ただ単純に格好だけでブローオフバルブを取り付けるのではなく、発生しうるリスクも十分理解した上で取り付けることが、大人の楽しみ方というものです。0xF9C6

[インプレッション]

[写真9]
blowoff_dd09.jpg
  • 取付が完了したブローオフバルブです。(写真9)
 
[写真10]
blowoff_dd10.jpg
  • エンジンルームの右側です。(写真10)
  • 「サスパワーエアクリーナー」と「サスパワーファンネル」とが、親子のようにうまくコーディネートされています。
  • 本人の意図に反して(?)、妙にアグレッシブな感じになってしまいました。

(まだ考え中です)

[おわりに]

 ブローオフバルブの取付にあたりご協力いただきました「ネッツトヨタ東都 ベイ稲毛店」の皆さま、たいへんありがとうございました。

  
Up