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現政権にこそ、“洗濯”機を

 山中教授が、「(ノーベル賞受賞の連絡をもらった時は)自宅で洗濯機を修理中だった」と仰ったのは、一種の照れ隠しで、関西のご出身らしい一流のジョークなのだと思いますが、

 これを真に受けて、某大臣が、

「山中教授に洗濯機贈呈を」=田中文科相が提案
(2012年10月16日:時事通信社)

 田中真紀子文部科学相は16日の閣議後記者会見で、ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった山中伸弥京都大教授(50)に対し、閣僚から洗濯機を贈ることを提案したと明らかにした。

 山中教授は8日、自宅の洗濯機が故障し、修理の最中に受賞の連絡を受けたと明かしている。田中文科相は閣議後の閣僚懇談会で「さぞ生活者としてお困りだろう。閣僚の頭割りで寄付したらどうか」と提案。全閣僚から同意を得られたといい、閣僚の寄付に法的な問題点がないかどうかを検討した上で、贈呈したい意向を示した。

 欧米でよくある、「ウィットに富んだ、気の利いたプレゼント」を狙ったのだと思いますが、白々しいほど浅はかな“魂胆”が見え見えです。

 あの、父親譲りのダミ声で、「貧乏学者に、イイことしてやったわよ」と、取り巻きたちに言い放っている姿が、目に浮かぶようです。

 しかも、さらに驚くべきことは、“全閣僚が一致”していることです。誰も異議を唱えなかったのでしょうか?
   「そんなことをして、(ノーベル賞受賞者に対して)失礼ではないですか」
   「そんなことよりも、研究補助金の増額を明言した方が、効果があるのではないでしょうか」
と。

 現政権の全閣僚、完全に思考停止しているようです。0xF9D1

洗濯機修理中だった山中氏へ、閣僚が新品を贈呈
(2012年10月19日:読売新聞)

 ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった山中伸弥京都大学教授に対し、野田内閣の有志16人が新しい洗濯機を購入するための祝い金16万円を贈ることになった。

 田中文部科学相が19日の記者会見で明らかにした。山中氏は受賞の報を受けた際、洗濯機を修理中だったとされることから、田中氏が16日の閣僚懇談会で洗濯機贈呈を提案した。

 田中氏は「ドクター(山中氏)が18日上京していたので、人を介して目録を渡した」と説明。文科省などによると、藤村官房長官、前原国家戦略相、樽床総務相は出身選挙区の関係で、寄付行為を禁ずる公職選挙法に触れる恐れがあるため、3人を除く16人が個人的に1万円ずつ贈ることに決めたという。

 そんなことよりも、
   ・「2位じゃダメなんですか!?」発言の某女史を会見させて、祝辞を述べさせる。
とか、
   ・科学研究に対する助成金の、一定期間の支援継続(および増額)を明言する。
とかした方が、よっぽど気が利いてます。

 ここは山中教授には、
   「自分で直せたので、新品の洗濯機はいりません。もったいないですし」
   「代わりに、日夜研究に心血を注いでいる研究者の皆さん(の寮など)に、洗濯機を贈ってあげてください」
と、クールに(イヤミを効かせて)辞退していただきたいものです。

 厚顔大臣の面目丸つぶれ、ということで。0xF9D1

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