SOARISTO工房 Logo

吸気音比較 (2)

2005/12/18

 "聴覚的に分からないなら視覚的に"ということで、スペクトル分析をしてみました。

〔エンジン音1のスペクトル分布〕

Analyze Air Intake Sound

〔エンジン音2のスペクトル分布〕

Analyze Air Intake Sound

 さて、1と2の違いは?

 その前に、集音方法ですが、このようにエンジン直近にステレオマイクを設置しました。
(SONY DVハンディーカム「DCR-PC300K」+小型ステレオマイク「ECM-MSD1」)

Analyze Air Intake Sound

 ここで、「シュオ~」っというエアフィルターからの吸気音には、「高周波成分が多く含まれている」とすれば・・・、

 上記のスペクトルの稜線を見る限り、「吸気音が大きくなった」とは、一概にいえないかと思います。

#もっとも、それぞれの周波数におけるパワーを比較した訳ではないので、厳密なことはいえませんが。

 とはいえ、これだけエンジンの直近で集音したにも関わらず、吸気音の差異を明確化することができないものが、果たして、遮音された車内において、吸気音の違いを聞き分けることができるのでしょうか?

 縦軸がlog(dB)スケールだと分かりにくいので、リニアスケールにしてみます。

〔エンジン音1のスペクトル分布〕

Analyze Air Intake Sound

〔エンジン音2のスペクトル分布〕

Analyze Air Intake Sound

 最もピークの大きい2.4kHzから上の周波数では、微妙にスペクトル分布が異なるように見えますが、ほとんど誤差の範囲かと。

〔職人の独り言〕

 久しぶりに「ハミング窓」とか「ハニング窓」とかいう言葉を見ました。

 "いまとなっては"ですが、齋藤收三先生や古井貞煕先生の音声工学を、ちゃんと勉強しておけば良かったな~と、反省しきりです。まさに「後悔先に立たず」。
(当時はどんだけ偉い先生なのか、分かんなかったんだよな~)0xF9D3

 つづいて、パーシャル状態のエンジン音を比較してみることにします。

Trackback(0)

Trackback URL: https://www.soaristo.org/mt/mt-tb.cgi/10

Post Comment