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ペガソス計画(16) - 週刊「ファランクスを作る」

 前回の続きです。

 引き続き、基台の作製です。

CIWS Tiny Phalanx, Rear Connector Panel

 ベースボード上に固定した、「Jetson TX2 Developer Kit」の後面です。

 こちらも、基台に収納してしまうと、HDMIポートをはじめとして、基板上にあるコネクタにアクセスできなくなってしまいます。

 そこで、基板上のコネクタから、基台後面のリヤパネルまで、配線を延長するケーブルを作製しました。

CIWS Tiny Phalanx, Rear Connector Panel

 まずは、HDMIコネクタから。

 HDMI-FFC変換基板を使って、オス・メスのペアを作ります。

 HDMIコネクタ側・FFCコネクタ側とも、1.0mmピッチとなっており、老眼の身には、なかなかにシビれるハンダ付けとなります。0xF999

CIWS Tiny Phalanx, Rear Connector Panel

 完成した、HDMI延長ケーブル。

 FFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)で、150mmほど延長できます。

 念のため、テスターを当てて、すべてのピンが正しく導通するか、確認しておきます。

CIWS Tiny Phalanx, HDMI Connector

 Fusion 360で、HDMIコネクタの形状をモデリングしておきます。

CIWS Tiny Phalanx, Rear Connector Panel

 つづいて、USB 3.0コネクタ。

 Jetson TX2には、USB3.0コネクタが1つしかないため、BuffaloのUSB3.0ハブを介して、キーボードやマウスを接続していました。

 このUSB3.0ハブを分解して、使用することにします。

CIWS Tiny Phalanx, Rear Connector Panel

 秋月から、「USB3.0ハブ組み立てキット」なるモノが出ていれば良かったのですが、現状では、わざわざUSB3.0ハブを自作しようなどという奇特なヒトはいないようで、前々回の「目覚まし時計」に続き、今回も分解クンすることにしました。

 この基板を改造し、回路に影響が出ないところ(青○の位置)にφ2.8mmの穴を開け、M2.6のボルトで、ベースボードにしっかり取り付けられるようにします。

CIWS Tiny Phalanx, Rear Connector Panel

 USB3.0ハブの基板は、片方しかボルトで固定できないため、もう片方は、専用のステーを作製して固定します。

 2枚の5mm厚のアクリル板を切削し、組み合わせることにより、ブレなく固定できるようにしています。

CIWS Tiny Phalanx, USB 3.0 Connector

 USBコネクタの形状を、モデリング。

 このUSB3.0ハブは、4つのポートを持っていますが、1つは「ZED Stereo Camera」用に内部で使用するため、外部には3つのポートが出ることになります。

CIWS Tiny Phalanx, LAN (RJ-45) Connector

 LANコネクタ(RJ-45)。

 変換基板を改造し、φ2.2mmの穴を開け、M2のボルトで、ベースボードにしっかり取り付けられるようにします。

 Jetson TX2のLANポートは、1000Base-Tですが、このLANコネクタは、100Base-Tまでしか対応していません。

 1000Base-T対応のLANコネクタも、取り寄せられないことはないですが、当然ながら、みょ~に高かったりします。

 まぁ、1Gbpsもの帯域を必要とするような、クリティカルなアプリケーションは動かしませんし、基板から100mmぐらいしか延長しませんので、この安っすぃ~LANコネクタ(100円!)で代用することにします。

 カテゴリ5eでは、100MHzもの高周波となり、コネクタを咬ますことによりインピーダンスが変わり、最大伝送速度に影響が出てしまうかも知れませんが、いずれ無線LAN接続に切り替えてしまうので、気にしないことにします。

CIWS Tiny Phalanx, LAN (RJ-45) Connector

 LANコネクタ(RJ-45)の形状を、モデリング。

 プラグを抜き差しし易くなるよう、コネクタ上端のツメが来る位置に、マージンを持たせてあります。

CIWS Tiny Phalanx, USB Micro-B Connector

 USB(Micro-B)コネクタ。

 Jetson TX2とポストPCを繋ぐUSBケーブルと、ArbotiX-MおよびTFTディスプレイとホストPCを繋ぐUSBケーブルに使用します。

 こちらも、変換基板を改造し、φ2.8mmの穴を開け、M2.6のボルトで、ベースボードに取り付けられるようにします。

CIWS Tiny Phalanx, USB Micro-B Connector

 USB(Micro-B)コネクタの形状を、モデリング。

 アクリル板の厚さ(5mm)に対し、コネクタの突出長さが短いため、プラグを所定の位置まで挿入できるよう、凹みを付けています。

CIWS Tiny Phalanx, D-Sub 9pin Connector

 D-Sub(9pin)コネクタ。

 SHARPの「CYBER STICK」を接続するためのものです。

 こちらも、変換基板を使いますが、ベースボードではなく、基台のリヤパネルに取り付けるようにします。

#オスとして使う場合は、基板上のシルク印刷のピン番号が間違っているので、注意!

CIWS Tiny Phalanx, D-Sub 9pin Connector

 D-Sub(9pin)コネクタの形状を、モデリング。

 コネクタには、相応のテンションが掛かることが想定されるため、基台のリヤパネルに、インチねじ(#4×3/8-UNC)を使って、がっちり固定できるようにしています。

CIWS Tiny Phalanx, RF (SMA-J) Connector

 RFコネクタ(SMA-J)。

 Jetson TX2に搭載されている、無線LAN用のアンテナを取り付けるためのものです。

 また、ArbotiX-Mに接続する、GPSモジュール用のアンテナを取り付けるためにも使います。

 基台のリヤパネルに取り付けられるよう、パネルマウント用のものになっています。

CIWS Tiny Phalanx, RF (SMA-J) Connector

 RFコネクタ(SMA-J)の形状を、モデリング。

 コネクタ下部は、パネルに埋め込むようになっており、M2.5のボルトで、がっちり固定できるようにしています。

 と、いうことで、リヤパネルに取り付ける、各コネクタの形状が揃いました。

(つづく)

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