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デュアルCPUマシンを作る(8) - マルチカードリーダーの埋込み

2022/01/23

 前回の続きです。

 まだまだ改造は続きます。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 CoolerMasterの「CM 690 III」の天板です。

 小物が入れられるよう、天板の一部がポケットになっています。

 が、ここに入れるような小物は、特にありません。なので、けっきょくここが、デッドスペースになってしまっています。0xF9C5

Sony RC-S380 and Buffalo BSCR700U3BK

 と、いうことで、

 初号機と同様、ここに「非接触ICカードリーダー」や「マルチカードリーダー」を取り付けることにします。

 左側は、Buffaloの「BSCR700U3BK」です。UHS-II規格に対応し、デジカメやアクションカムなどのメモリカードを、高速に読み書きすることができます。

 左側は、Sonyの「Sony RC-S380」です。通年では、ほぼ使うことはありませんが、確定申告用に、どうしてもe-Taxを使う必要があるため、埋め込みます。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 プロントパネルの「ドライブベイプレート」の時と同様、Fusion 360を使って、モデリングします。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 3mm厚のアクリル板を、Snapmaker 2.0 A350でミリングします。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 削り出された、「カードリーダープレート」です。

 側面のパーツを、精確に垂直に立てられるよう、本体のパーツには、左右に深さ1mmのスリットを入れてあります。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 パーツを組み立て、「ジクロロメタン」(アクリル樹脂専用の接着剤)を使って“溶着”します。

 なお、画像では見えませんが、ポケットの側面と接する前後左右の垂直面には、実物に合わせ、6.5°のテーパーを付けてあります。

 本体パーツのテーパー部は、フラットエンドミル(φ2mm)とボールエンドミル(φ1.0mm)を使い分け、削り出しています。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 「カードリーダープレート」ができたところで、天板を加工します。

 さすがにここは機械加工できないため、ピンバイスで下穴を空け、ミニヤスリを使って地道に切削します。

 いつものとおり「TEPRA Pro」を使って型紙を作り、精確に位置決めしています。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 上段に、マルチカードリーダー用のUSB 3.0 Micro-Bコネクタ、下段に、ICカードリーダー用のUSB 2.0 Mini-Bコネクタが入ります。

 最終的には、見えなくなってしまうところですが、だからといって手を抜かず、しっかり作り込みます。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 先に、下段のICカードリーダーを固定します。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 「カードリーダープレート」を固定します。

 各パーツの固定は、何かあった時に取り外せるよう、溶着ではなく、強力両面テープ(厚さ0.6mm)を使っています。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 上段の「マルチカードリーダー」を固定します。

 本当は、マルチカードリーダーは、メモリカードを前後に挿抜できる方向に取り付けたかったのですが、この方向としました。

 これは、USBケーブルの引き回しの関係に因ります。

 PCケース上部に取り付けたラジエーターの頭が、ポケットの後面ギリギリまで来ており、ケーブルを後方に引き回すことができないためです。

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 PCケースに組み込みます。

 ポケットの深さと、各リーダーを親亀子亀にした時の面(ツラ)の高さが一致するようにしてあり、構想どおり、イイ感じになりました。0xF9C6

CoolerMaster CM 690 III Modify Multi Card Reader

 試しに、ICカードをセットしたところです。

 「マルチカードリーダー」と「ICカードリーダー」とは、立体交差のようになっていて、上下の隙間が1.5mmほど空いています。

 この隙間に、ぴったりとICカードを差し込むことができるようになっています。

 素晴らしい!0xF9CF

(つづく)

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