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Electronics (BMW) Archive

(注) E60/61への「Active Shifter」の取り付けに関しては、開発者"ひーくんさん"への直接の問い合わせは、しないでください。不明な点は、まずは当工房にご質問いただき、切り分け後、必要に応じて問い合わせを行うよう、必ずお願いいたします。

 さて、いよいよひーくんさんからお譲りいただいた「Active Shifter」(以下、AS)を取り付けます。

#この日をどれほど待ち望んだことか。0xF9CF

Active Shifter

 E60は、センターコンソールの内部が狭いため、とりあえずAS本体をブラボックスから取り出します↑。

 ASのハーネスには、つぎの4種類の配線があります。

   (1-1) シフト制御をするための入力信号線(純正ハーネスの4Pコネクタに割り込み)
   (1-2) シフト制御をするための出力信号線(純正ハーネスの4Pコネクタに割り込み)
   (2) Dモード検出用の信号線(純正のシフトポジション・インジケーターの信号線に割り込み)
   (3) AS用の電源線(純正のシフトポジション・インジケーターの電源線に割り込み)

 それではさっそく、行ってみましょ~っ!0xF9BD

Active Shifter

 シフトレバーおよびシフトブーツを取り外します↑。

#ガレージの中で撮影したので、写真がちょっと暗いです。(露出を失敗しました)

 シフトレバーは、適度な力で真上に引き上げれば、取り外せます。シフトブーツも、嵌合ではまっているだけですので、適度な力で持ち上げれば取り外せます。

 写真は「P」の位置になっていますが、「N」の位置で作業した方が、その後の作業が進めやすいかも知れません。(その場合は、サイドブレーキを忘れずに)

Active Shifter

 シフトパネルを取り外します↑。

 シフトパネルも、嵌合ではまっているだけですので、適度な力で持ち上げれば取り外せます。

 なお、ウッドパネルは傷が付きやすいため、マスキングテープでシフトパネル周辺を保護してから作業した方が良いかも知れません。
(特に、ブラックウッドは傷が目立ちやすいため)

Active Shifter

 赤紫色の4Pコネクタを、真上に引き上げ、取り外します↑。

(注) 某ショップなどでM5用パドルシフトを装着した場合、施工を楽するため、パドルシフトからの配線がトランスミッション側に接続されていることがあります。その場合は、ASは正常に動作しませんので、ボディー側に接続し直す必要があります。

Active Shifter

 ASの4Pコネクタ(オス・メス)を、それぞれ割り込ませます↑。

Active Shifter

 シフトパネルの裏側です↑。

 写真上○の赤紫色の3Pコネクタから、AS用の「電源」を取り出します。写真下○の白色の6Pコネクタから、「Dモード検出用の信号」を取り出します。6Pコネクタは、真横にずらして取り外します。

Active Shifter

 ASの「電源線」と、「Dモード検出用の信号線」を接続します↑。

 「電源線」(黄-緑)は、赤紫色の3Pコネクタの2番ピン(赤-橙)に割り込ませます。黒い布テープが巻かれているため、少しほどきます。

 「Dモード検出用の信号線」(黄)は、白色の6Pコネクタの1番ピン(黄)に割り込ませます。黄色いビニール被覆を被っているので、少しカッターで取り除きます。

 ASからの配線には、もともと分岐タップが付いていますが、写真では、車両側の配線の被覆を2mmほど取り除いてAS側の配線を直接ハンダ付けし、さらに電気絶縁テープで保護しています。
(確実に配線をコンダクトしたいため、いつもこの方法を採っています)

 これにて配線は完了です。

(注) 生産年月によって、コネクタの色、配線の色は、異なる可能性があります。接続にあたっては、WDS(電子配線図集)等にて十分に確認した上で、実施してください。

Active Shifter

 AS本体は、この位置に設置することにしました↑。

#ASのスピーカーが、ちょうどシフトブーツの下に来るので、この辺りで良いかなと。

 基板が剥き出しのため、絶縁処理が必要となりますが、基板裏面に両面テープを貼って固定し、これに代えました。

(注) 上記の設置位置は、あくまで一例です。基板や配線を剥き出しで設置すると、端子間がショートし、最悪、車両火災が発生する可能性があります。一般には、ASのハーネスを延長し、ブラボックスに入れたまま設置するようにしてください。

Active Shifter

 シフトパネルを元に戻します↑。

 この状態でシフトレバーを仮組みし、ASの配線がシフトゲートの可動部分に干渉していないかどうか、きちんと確認しておきます。

 また、走り出す前に、必ずつぎの動作を確認しておきます。

   (1) シフトを「D」または「DS」に入れた時に、「ピッ」という確認音。
   (2) シフトが「D」で、パドルシフトの左右どちらかを操作した時に、「ピッ」という確認音とともに、「D」と「DS」のインジゲーターが同時点灯。
   (3) 上記(2)の状態から20秒後に、「ピッピッ」という確認音とともに「D」に復帰。
   (4) 上記(2)の状態からパドルシフト左右同時操作で、「ピッピッ」という確認音とともに「D」に復帰。

 問題なければ、シフトブーツ、シフトレバーを元に戻します。

 これにて取り付けは完了です。割とあっさり付いてしまいました。慣れた方であれば、1時間もあれば付けられてしまうでしょう。

 それではさっそく、試乗に行ってみましょ~っ!0xF8BF0xF9AD

〔関連情報〕
   ・【需要調査】「アクティブ・シフター」のご希望数把握について
   ・【ご連絡】「アクティブ・シフター」のご希望受付方法について
   ・「Active Shifter」到着しましたっ!
   ・「Active Shifter」の取り付け(番外編)

 前回、マルチファンクショスイッチの未使用のスイッチを活用して、Dモードに一発復帰させるアイデアをご紹介しました。この機能、msano7さん、シュナウザーさんのアイデアを拝借し、「Thumb Shifter(E60版)」と呼ぶことにしました。

 さっそくですが、また分解です。0xF9BD

#最近、「不具合」による不稼働ではなく、「改造」による不稼働がやたら多くなってきました。まぁ、ガソリンも高騰してますし、ちょうど良いかなと。0xF9C7
(ちなみに、不具合による不稼働は、これまでほとんどありません)

Thumb Shifter

 M-Sportステアリングのマルチファンクションスイッチ部です↑。

Thumb Shifter

 裏側です↑。

Thumb Shifter

 左手側のユニットを分離したところです↑。ALPS製です。

 左右別ユニットになっているということは、例えばM5用のユニットを入手することができれば、「ボイスコントロール・スイッチ」ではなく、「Mスイッチ」にしたりすることもできそうです。

#押したら「P500モード」で一気に507馬力っ!、な~んてことにはなりませんが。0xF9F8

 スイッチは4つありますが、コネクタのピンは3つしかありません。やはり、論理多重されていそうです。

Thumb Shifter

 さらに分解↑。

Thumb Shifter

 スイッチ部の基板です↑。

 PCのキーボードとまったく同じ機構で、プニプニしているラバーに接点があり、スイッチを押すことによって基板側の接点が短絡し、ONとなります。

 基板上には、チップ抵抗やイルミネーション用のチップLEDが載っています。

 ノーマルのイルミネーションは、アンバー(オレンジ色)ですが、チップLEDを付け替えれば、ホワイトにすることもできそうです。
(ただし、アンバーLEDとホワイトLEDは、定格電圧が微妙に異なるので、チップ抵抗も同時に付け替える必要がありますが)

 さてと、どう料理しましょうか・・・。0xF9A0

 え~と、

 ここしばらく、本業では少々過酷な状況下におりまして、いつも「クリティカル・シンキング」ばかりやらされているので、たまには別のことを考えないと「クリエイティブ・シンキング」できなくなりそうなので、ちょっと現実逃避。0xF9D8

#ちなみに、わたくし、MBAは持ってませんが、MCPなら持ってます。
(えっ? 「一緒にすんなっ!」って?)0xF9C7

 さて、

 ひーくんさんからお譲りいただいた「Active Shifter」ですが、E60の人柱になるつもりが、忙しさにかまけてまだ取り付けられていません、すみません。0xF9AB

 取り付けられていないにも関わらず、すでにつぎのことを考えたりします。

 前述のとおり、「Active Shifter」とは、通常のパドルシフトの機能に、DS→Dモードへの自動復帰機能や、左右パドルの同時操作によるDモード復帰機能を付け加えるものです。

 これにより、ステップトロニックのシフトゲートに手を伸ばさずとも、左右のパドルをパコパコすることで、能動的にシフトチェンジを楽しむことができます。

 で、

 まだ取り付けられていないにも関わらず、ひとつ考え付いてしまいました。それは、「左右のパドルを同時操作しなくても、スイッチひとつでDモードに一発復帰できないかな」と。

 これは、わたくしのアイデアではなく、E90の先達であるmsano7さんのアイデアです。
(詳しくは、こちらを)

 で、

 問題は、この「I have?」「You have?」を、E60でどのように実現するかです。

Thumb Shifter

 E60のマルチファンクションスイッチをよく見ると(よく見なくても)、ひとつだけ使われていないスイッチがあります。(写真の青○の部分)

 ただしこれは、わたしのクルマで使われていないだけであって、メーカーオプションで「ボイスコントロール・システム」を追加すると、機能する(使われる)ようになります。

 いずれにしても、ちょうど良い場所に、ちょうど良いスイッチがあるので、何としてもこのスイッチ(以下、「このスイッチ」)を活用してやりたくなります。

 しか~し、

 実現には、2つの課題があります。

 まず1つ目です。パドルシフトの左右同時操作と「このスイッチ」の操作を、両立してやらないといけない訳ですが、ただ単純に「このスイッチ」を配線したのでは、信号が逆流してしまうためで、うまくいきません。

 しかしこれは、非常に簡単な回路を追加することにより、あっさり解決することができます。(ヒントは、「逆流防止」です)0xF9CE

 つづいて2つ目です。これは少々やっかいです。「このスイッチ」は、マルチファンクションユニットに直接収容されています。よって、「このスイッチ」のON/OFF情報は、直接的な電気信号としてコイルスプリングカートリッジに出てくるのではなく、マルチファンクションユニットによって、複数のスイッチのON/OFF情報と共にシリアルバスに束ねられてCANに送られているはずです。
(実物を確認した訳ではありませんが、おそらく)

 まともにやろうとすると、シリアルバスの信号を読み解かなければなりません。ロジック・アナライザーを使ってトライ&エラーで解析することもできますが、何もそこまでするほどのことでも・・・。

 ということで、ここは割り切ります。物理的方法に切り替えます。

 「このスイッチ」は、今後、「ボイスコントロール・システム」のスイッチとして使用することはありえないので、電気的にマルチファンクションユニットのコントロール下から切り離すことにします。具体的に言うと、「このスイッチ」がハンダ付けされている基板の一部をカットして、独立のスイッチとして機能させることにします。

#言うまでもありませんが、基板をカットするということは、このDIYは「戻れない道」となります。
(ユニット丸ごと買い換えれば、元に戻せますが)

 ということで、まだ実物を確認していないため、机上の想定とはなりますが、何とかマルチファンクションスイッチのひとつを、
    「ポチっとなっ!」(ヤッターマンのボヤッキー風)0xF9F8
することにより、Dモードに一発復帰させたいと思います。

 何でこんなこと考え付いたかというと・・・、ほらっ、運転中に片手が空いてれば、助手席のヒトに"おイタ"する時に便利でしょ?
(って、「そういう不純な理由かよっ!」、「しかも右ハンドルだから、スイッチの位置が手と逆じゃんっ!」って?)

 御意に御座います。わたくしが悪う御座いました。0xF9C7

#左ハンドルの方、試しにやってみてください・・・。0xF9AB

 「M5用パドルシフト移植」の詳細版です。分かるヒトには分かる、分からないヒトにはまったく分からないという、超マニアックなパートです。0xF9CE

m5_ring01.jpg

 これが、今回の移植のキモとなる、M5用の「COIL SPRING CARTRIDGE」です↑。

m5_ring02.jpg

 ハンドルコラム側のコネクタです↑。6Pコネクタの1番ピンと6番ピンのみ、ピンが出ています。

 この7月に、サウンドサイエンスさんの「Sound Shakit」が、マイナーチェンジしました。

 ということで、さっそくWeb限定販売モデルの「PA504-R2」(55,000円)を注文してみました。0xF9CF

 このモデルは、通常モデルの「PA504-G2」をベースに、フロント/リヤ独立のRCA入力が付け加えられています。

#「Walkman Connect」(iPodではない!)を、FM飛ばしなどではなく、ピンケーブルで直接接続することができます。(by ソニラー)0xF9C7

sound_shakit01.jpg

 マイナーチェンジ前のモデル「PA504-R」からの改良点は、こちらおよびこちらをご覧ください。

 簡単にいうと、Sound Shakitの心臓部が、アナログフィルタ(スピートンフィルタ)から、専用設計のDSPを用いたディジタルフィルタ(DRD-7Fs)に変更されています。これにより、S/N比が、74dB(PA504-R)から92dB(PA504-R2)に大幅に向上しています。

sound_shakit02.jpg

 ただし、サウンドサイエンスさんのHPでは、E60への取り付けについては、「電装系のセキュリティに支障を来す恐れがあり、取り付け可否の判断ができません。」となっています。

 しかしながら、この問題は、とある「おまじない」を施すことにより、容易に回避することができます。

 まずは、E60のオーディオ関係の信号を、WDS(電子配線図集)で解析してみます。

 にしても、前車のARISTOでは、Sound Shakitの取り付けにより、純正オーディオの音質が飛躍的に向上したので、BMWでもどうなるか、とても楽しみです。0xF9CF

#んでも、E60は、もともと純正オーディオのクオリティーが高いので、あまり変わらないというハナシも・・・。0xF9C7

〔関連情報〕
   ・サウンドシャキットの取付
   ・Sound Shakit (サウンドサイエンス)